研究紹介

本研究室は,新しい情報学の先端研究を推進することを目的とし,2015年9月に設置されました.当研究室では,ソーシャル・コンピューティング,Web工学,人工知能,機械学習,自然言語処理といった情報技術を用いて,医療,社会分析など幅広い分野に社会実装を行っています.これまでの本研究室の活動についてご興味がある方は,研究室年報をご覧ください.

医療ビッグデータ+情報処理

平成13年度に政府が発表した「保健医療分野の情報化にむけてのグランドデザイン」にて,電子カルテシステムの普及が課題の一つとして掲げられて以降,急速に医療のIT化が進み,その結果,かつてない大量の臨床データが電子化された状態でストックされつつあります.しかし,カルテは個人情報の塊ともいえ,大規模にカルテを共有し解析するためにはこれらの匿名化や標準化が必要となります.本研究室では,カルテを含む様々な医療テキストの大規模解析技術を研究し,また,技術を用いることで医学研究を推進しています. 

ソーシャルメディア・Webデータで豊かな生活を

感染症の流行は,毎年,百万人を越える患者を出しており,常に重要な国家的課題となっています.本研究室では,ソーシャルメディア(Twitter など)やWeb上のビッグデータを用いて,人々の健康情報をモニタリングすることにより,COVID-19, インフルエンザ,花粉症などの疫学情報の抽出を行っています.


さらに,健康情報に限らず,ソーシャルメディアやWeb上のビッグデータを活用した,様々な研究を行っています.詳しくは論文発表を御覧ください.

  • ライブストリーミング配信テキストにおける暴言の特定と分類
  • 画像生成技術を用いた言語教育システムの開発
  • SNSにおける名誉毀損発言の解析
  • Twitterテキストを用いた薬剤副作用情報の抽出
  • Twitterを用いた街の雰囲気情報の抽出
  • 禁酒のためのアプリケーションの開発
  • 家族介護者の悩みの解析

言葉で疾患・障害をサポート

世界に類をみない超高齢化社会を迎える本邦にとって,高齢者への医療対策は重要な課題です.その医療費は10兆円規模と算定されている認知症,抑うつ,介護負担,一方で,若者の発達障害など多くの新しい医療・健康の問題が顕在化しつつあります.本研究室では,簡便かつ負担のない検査として,記述した文章や発話内容から疾患の進行を予測や,感情を分類,悩みの分類,近い状態にある患者や介護者の推薦など様々なサポートを実現する研究を行っています.情報処理に支えられ,当事者が自ら回復できる社会をめざしています.